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一次 H12 問題3 - SHIGE (男性) -2004-06-08 22:12:50
ステンレス鋼の腐食に関する次の記述のうち,間違っているものはどれか。

@オーステナイト系ステンレス鋼の一般的耐食性は,フェライト系やマルテンサイト系ステンレス綱に比べ必ずしも優れていないが,多少の腐食損傷を許容し,適切な腐食代や割れ防止構造を与えて寿命期間内に破壊に至らぬよう設計すれば,その利用範囲は格段に広がる。
ACrを主成分とする合金炭化物が粒界に析出すると,その隣接部にCr欠乏域を生じて粒界腐食の原因となり,引張応力下では応力腐食割れの感受性を高める。
B鋭敏化は,溶接や熱処理後の冷却途中で生じやすい。
C合金化することによって化学的に安定な不動態皮膜を形成する機能を発現させたのがFe-Cr系及びFe-Cr-Ni系ステンレス鋼であるが,その耐食性機能はこの不動態皮膜によって維持されている。
D13Cr鋼は17Cr鋼に比べ,靭性及び溶接,切削などの被加工性に優れるが,耐食性が劣る。

B - SHIGE (男性) -2004-06-08 22:55:10
http://www.iyonaga.co.jp/sozai.htmlなどより、
450〜850度(特に650度付近)である時間以上加熱した時、この結晶粒界にクロムの炭化物が析出するため、その近傍にクロムの欠乏域が形成され、この状態を鋭敏化と言う。

冷却途中ではないので、Bが回答でしょうか。
(私にはかなり難解ですが、上記のサイトは良くまとまってます。)

@? - magu (男性) -2004-06-08 23:41:15
総説「機械材料」理工学社より抜粋。

・オーステナイト系ステンレス鋼
クロム ニッケル系のステンレス鋼で実用に供されているものは、、炭素0.2%以下、クロム17〜20%、ニッケル7〜10%を含んでいる。代表的なものは、18−8ステンレスでありSUS304、SUS304Lがこれに相当する。このステンレス鋼は、普通炭素鋼ではなかなか得られないオーステナイト組織で、13%クロム ステンレス鋼(フェライト系ステンレス鋼)に比べ耐酸・耐食性がいっそうすぐれており、非磁性である。
 質が粘く、展延性も大きくまた溶接しやすいが、溶接や焼きナマシ、あるいは焼きモドシの加熱の際、650℃前後の温度になるとクロムの炭化物がオーステナイトの結晶粒界に析出しやすくなり、伸びやジン性が減じ、また、粒間腐食や粒間割れの現象を起こす。
 18-8ステンレス鋼はは錆びない合金鋼として最も優れ、その用途は広い。

確かにBも怪しいですが、@が明らかかな?と思いました。


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