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二次 H15 問題10 - taka (男性) -2004-03-31 21:48:03
最新鋭の火力発電所で、発熱量54,600kJ /kg (13,000kcal/Kg)の天然ガス1kgから得られる電力はおよそどれくらいか。次の中から最も近いものを選べ。因みに1kWhは860kcalである。

@20kWh
A16kWh
B12kWh
C8kWh
D4kWh

Cです。ちょっと長くなりますが - SHO (男性) -2004-05-11 19:24:26
問題文にある天然ガス1kgを完全に発電に変換したと仮定すると、その発電量は
P=13000/860=15.1(kWh) よって@、Aはありえない。
さてB、C、Dのどれかというと、新鋭の火力発電所の発電効率はHHV換算で50数%です。
よってP=15.1×0.5=7.6(kWh)となり、1番近いCが答えになります。

最新鋭の火力発電ではガスタービンとスチームタービンのコンバインドサイクルで発電しています。
発電効率がHHV換算で50%台ですが、現在効率60%の最新システムがイギリスで稼動し始めました。
東京電力にも数年後稼動する予定になっています。

さて、解説に出てくるHHVというのは燃料の高位発熱量または総発熱量を表しています。
これに対して低位発熱量、真発熱量(LHV)というのがあります。
だいたい低位は高位の1割ほど熱量が低く表示されますが、これは燃料中に含まれる水素が、
燃焼して水蒸気のままとどまっているか、水に凝縮しているかの違いによる差が影響しています。
この水の潜熱分を組み入れるか入れないかで高位、低位と分かれています。
だいたい、火力発電にて使われている熱量は高位発熱量で、天然ガスではこの問題文にある
13000kcal/kg、10800kcal/m^3が目安です。
以上

C - taka (男性) -2004-05-11 23:37:09
詳しい解説ありがとうございます。
問題文の発熱量が高位発熱量かどうかなど考えもしませんでした。(それ以前に高位・低位の区別もろくにできてませんでしたが)
また最新システムが日本でなくイギリスと言うことも意外でした。
いろいろ勉強になりました。ありがとうございました。


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