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二次 H15 問題3 - taka (男性) -2004-03-31 21:44:48
下記(ア)〜(オ)の記述のうち、燃料電池の利点として正しいものの組合せを,次の@〜Dの中から選べ。

(ア)使用する燃料によりCO2が排出されるが、NOx(窒化酸化物)の放出はほとんどない
(イ)化石燃料も硫黄分を除去するプロセスなしに用いることができ、既存燃料流用面で注目される
(ウ)内部の電気抵抗はほとんど考慮する必要がなく、安定していることが特徴である。(エ)自動車用に期待されている固体分子型(PEFC)は作動温度が低い利点を持っている。
(オ)燃料電池自身の発電効率と高温の排熱の再回収により、発電効率は30〜65%程度が期待できる。

@ウ、エ、オ
Aア、イ、エ
Bア、ウ、エ
Cイ、ウ、エ
Dア、エ、オ


B or D - taka (男性) -2004-04-03 01:49:26
アとエは正しいと思うのですが、ウとオはどうなんでしょうか?
ウについては良く解りません。誰か知っていたら教えてください。
オについてはいろんな本を見ていると総合効率は80%ぐらいまで行くという記述を目にするのでどうなのかと思っています。


B - magu (男性) -2004-04-04 03:17:58
日本冷凍空調学会発刊 冷凍 より抜粋

燃料電池とは燃料のもっている科学エネルギーを科学反応を利用して直接電気エネルギーに変換する装置である。現在、普通に行われている火力発電は科学エネルギー〜熱エネルギー〜機械エネルギー〜電気エネルギーと3段のエネルギー変換を行うのに対し、燃料電池は直接電気エネルギーに変転するので、熱サイクルと異なりカルノーの効率の制限を受けない。

原理は、燃料を改質して生じる水素ガスが負極で電極に電子を与え、水素は水素イオンとなって電解質の中を正極に向かって移動する。外部回路を通った電子と電解液の中の水素イオンは、電池内の正極に供給される酸素と反応して水をつくり出す。この一連の反応によって、外部回路に電子の流れが生じるのである。

燃料電池には各々のシステムに使われている電解質によって、リン酸型(PAFC)(第一世代)、溶解炭酸塩型(MCFC)(第二世代)、固体酸化物型(SOFC)(第三世代)、固体高分子型(PEFC、米国ではPEMと呼ぶ)(第4世代)の方式がある。固体高分子型はポリマーという薄い膜が電解質そのものになり、これによりコンパクトで持ち運びが可能となる。これに自動車メーカーが着目し、開発に一気に弾みがついた。

燃料電池の一般的な特徴は、電力需要地の近くに設置することが可能であり、電気を取り出すと同時に廃熱の利用(コージェネレーション)を行い総合熱効率が80%と高いこと、通常のガス、石油などの燃料を燃焼して発電するシステムと比較して、Nox,Soxの排出がほとんどないこと、騒音、振動などの問題もないことである。

燃料電池はクリーンで高効率、静かなエネルギー変換装置として自動車用のエンジン、家庭用電源と期待がかけられているが、普及するには性能の向上とともに、信頼性の向上とコストの低減が今後の課題となっている。

以上の記述があります。消去法で(オ)を誤りとしてB.
(イ)は硫黄分除去は必要と思う。
(ウ)は申し訳ないが、?です。(上記、原理だと正しい?)


(オ)について - magu (男性) -2004-04-05 00:02:13
いろいろ参考書を見たところ、
「燃料電池自身の発電効率は概ね40〜60%、排熱は低温側・高温側も利用すると総合効率は80%以上となる。高温側だけだと低温排熱割合分低くなる。」が概略でした。
問題文では、(...発電効率は30〜65%程度が期待できる。)と発電効率について聞いていて、問題文としても(...総合効率は30〜65%程度が期待できる。)だと正文だと思います。
(高温の排熱の再回収は、発電過程で得られる排熱のコージェネ利用が目的なので発電効率には関係ないとおもいます。)


なるほど - taka (男性) -2004-04-05 21:22:02
maguさんありがとうございます。
確かに注意して問題文を見ると「発電効率」とありますね。
思いこみで「総合効率」をイメージしていました。
今後気をつけます。
でもやっぱり問題文はちょっとおかしい気もしますね。


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